東京・有明アリーナで12月26日に開催される『井上尚弥 vs タパレス』スーパーバンタム級4団体統一戦。
無敗のモンスター井上尚弥選手に対し、アフマダリエフが圧倒有利とされて挑んだ試合にまさかの番狂わせで勝利したマーロン・タパレス。
この記事では、このダークホース・タパレスとはどんなボクサーなのか、そして専門家が予想する勝敗について見ていきたいと思います。
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1. タパレスの注目ポイント
1-1. タパレスの戦績
タパレスはこれまでの成績は以下のようになります。
40戦 |
37勝(うち19KO勝利) |
3敗 |
3敗した試合は以下のようになります
- 2009年5月、フィリピンPBFフライ級王者ブリックス・レイと対戦。6R棄権により敗け。
- 2013年2月、スーパーフライ級シルバー王座決定戦で、デビッド・サンチェスに判定(2-0)負け。
- 2019年12月、IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦で、岩佐亮佑に11R-TKO負け。
直近の敗北が2019年で4年前、その前の2敗は10年以上前になり、岩佐選手に負けるまでは6年間で12連勝しています。
また、岩佐戦との後は約3年半で4試合連勝し、当初井上尚弥選手と戦うであろうとされていた、まだ記憶にも新しいアフマダリエフへの勝利も含まれています。
1-2.タパレスを倒した岩佐亮佑と倒されたアフマダリエフ
ここで、タパレスを倒した岩佐選手と、タパレスに倒されたアフマダリエフに注目してみると面白い現象が起きています。
岩佐亮佑選手は19年にタパレスを11RでTKOで倒したのですが、21年4月にアフマダリエフと対戦して、5RにTKO負けをしています。
そして、そのアフマダリエフが23年4月にタパレスに負けています。
ちょっとややこしいので整理しますと…
つまりは
タパレス(23年式) > アフマダリエフ > 岩佐亮佑 > タパレス(19年式)
となるわけで、こういうところが面白いところですよね。
同じ選手でも時期や組み合わせでいつどう結果が転ぶかわからない…
そういった側面から見ても、ほぼ絶対的な強さを見せ続ける井上尚弥という選手は、まさしく“モンスター”……ということなのでしょう。
この代名詞付けた人えらい…
2. 井上尚弥 vs タパレス の試合予想
あらかた「予想はついてるよ」みたいな世間の雰囲気はあるものの、裏腹に「でも…勝負は分からないし…」ということもあり、また、超速4団体統一達成がかかっているため、注目の一戦であることは間違いないでしょう。
ということで、ここからは、専門家の予想になります。
2-1.小國以載から見たタパレス
小國以載選手が『井上尚弥 vs タパレス』について話している動画がありますので、それを参考にしたいと思います。
井上尚弥選手に対してレベルが違うため、自分たちに言えることがないと謙遜したうえで、タパレスについて語っていくことに。
そして、勅使河原戦を取り上げて
ディフェンス下がってたらやっぱ危ない ですよね。当たったもんがち みたいになるじゃないですか
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と言いつつ、「井上君ガードしっかりしてるんでね」と井上選手に非の打ち所がないという話に……
アフマダリエフ戦については、アフマダリエフが負けたことが「なんで?」と信じられないようすで、アフマダリエフが怪我明けだったこともあり、タパレスのアフマダリエフ戦での勝利は試合のタイミングも大きかったのではないか、というように示唆しています。
井上尚弥選手との試合でのタパレスの勝算については
唯一言えるのは、パンチあるから当たりゃあってのがありますよね。(中略)振り回すタイミングで当たりゃあっていうところは多少ありますけど
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と、タパレスについて語っていたものの、あまり話すこともないといった感じでw 井上選手の話題に戻ります。
すごすぎて、どう思ってんやろ、と聞きたいです(中略)フルトンの時に「どうやった?」とか。逆に、わからへんすもん、俺らの考えとレベルとか普通のボクサーの人の考えのレベルじゃない、次元じゃないから、聞いても多分分からんやろうけど聞いてみたいな
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その後は、最後まで井上選手の“理解不能な強さ”について盛り上がっていきました。
井上選手に対して、ボクサーどうしだからこそのリスペクトをしていて、かつその規格外さも気になるようで、小國選手のキャラクターというか人柄が伝わってきていいですね。
予想に関しては、まとめると“タパレスには一発のパンチがあるにはあるが、それだけでは井上選手には勝てないだろう”というところでしょうか。
2-2.タパレスを倒した岩佐亮佑の予想
タパレスを倒した唯一の日本人、その張本人である元IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑さんが予想しています。
私と対戦した時よりも、タパレスは強くなっているということだ。(中略)それでも、尚弥くんには通用しないだろう。(中略)5回にはボディーで倒すのでは
スポーツ報知
と、なんとも力強いコメントをしています。
岩佐さんから見ると、タパレスの特徴は以下のようです。
- 現在は多少の変化はあるが、ディフェンスが上手く、パンチをもらわない選手だった
- 前半は勢いがあるが、後半にスタミナぎれか失速する
- 突然飛び込んで打ってくる左右には要注意だが、パンチ力はなくタイミングで倒すタイプなのだろう
- パンチ力に限れば、アフマダリエフの方がはるかに強い
岩佐さんも実力的にはタパレスよりもアフマダリエフの方が上と考えているのか、いずれ『井上尚弥 vs アフマダリエフ』が実現するだろうと、楽しみにしているようです。
2-3.元ミニマム級王者・福原辰弥の見解
もうひとり、この試合についての予想をしている元選手の言葉を紹介します。
元WBO世界ミニマム級王者の福原辰弥さんは、
タパレスが勝つ確率は、ほぼ0%に近いし、勝てるとすればKOしかない
東スポ
と、モンスター井上選手の“圧勝”予想です。
- タパレスは得意な距離に入っていきたくても、モンスターのパンチがあるので入れない展開になる
- タパレスがサウスポーということについては、井上選手はサウスポーとも相当戦っているので問題にならない
と、したうえで福原さんは “タパレスはアウェーでは判定勝ちは無理だと考え、倒す意気込みで来るので気は抜けない” といった内容で締めくくっています。
3.まとめ
12月26日に開催される『井上尚弥 vs マーロン・タパレス』の勝敗予想をタパレスに注目してみてきました。
まとめますと…
- タパレスはこれまで3敗している
- 2019年、タパレスは岩佐亮佑に11R-TKO負けしている
- 2021年、岩佐亮佑はアフマダリエフに5R-TKO負けしている
- 2023年、タパレスはアフマダリエフに勝利している
- 勝敗の図式は、『タパレス(23年式) > アフマダリエフ > 岩佐亮佑 > タパレス(19年式)』となる
- 小國以載選手のコメントは、タパレスには振り回す一発のパンチがあるにはあるが、それだけでは井上選手には勝てないだろう、といった内容
- 岩佐亮佑さんは、自分との対戦時よりもタパレスは強くはなっているだろうが、スタミナぎれとパンチ力の無さから5Rで井上選手に倒されるのではないだろうか、と予想。
- 福原辰弥さんは、タパレスが勝つ確率はほぼ0%。ただKOを狙っては来るだろう、と予想。
全体的に “モンスター井上尚弥が負けるわけがない” 試合といった雰囲気もありますが、正式記者発表でタパレス陣営のギボンズ氏が、“タパレスはフルトンと違い日本に倒しに来る”と言っていたので、気を抜かずに今後も動向を見ていきたいところです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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